雑 感

木材にとって「低価格・高品質」とは何でしょう?

新建材や集成材と、杉や桧を数字の羅列の上だけに載せて比較する事に耐えられません。


寸法精度?乾燥度?変形度?どれも必要な事なのだろうけど、私にはぴんと来ません。

国土交通省や、ハウスメーカーは、自分のところに都合の良い様に物事を押し付けてきています。 木材業者も自分のところに都合の良い様に、都合のよい木材だけをお客様に押し付けてきました。
お上が決めた事だから正しい。とは思わないし、木造住宅に関しては、ハウスメーカーの考えているような「木造住宅合理化システム」なども企業の論理が先行して、良質な住宅に住みたいという消費者の希望が後回しになっていると考えています。

今更言うまでもない事ですが、この細長い日本列島北から南まで、気候風土が違います。
50年〜100年持つ家造りのお手伝いをするときに、木を扱うことのプロである木材業者が、地域に根差した木の使い方、樹種の選び方など、お客様にどんな情報が提供出来るか考えましょう。
木材に1ミリの寸法の誤差も許されないような制度や規制はキライです。
またそんな寸法精度を求めなければ家が建たないような工法もキライです。
消費者はそこまでの精度を要求しているのではなく、安くて住みやすく、長持ちする良質な住宅を求めているのです。今まで通りに家を建ててもこの要求は十分満たされると思います。
ただ一点の条件を満たせばの話です。その条件とは・・・・・
木材業者としての知識をあますことなく消費者に伝え、施工業者もその知識と技術力をあますことなく発揮すれば簡単です。

ようするに、怠けるな、手を抜くな、妥協するな、ということです。
皆さんも木材業者や施工業者の本音の部分での(怠ける、手を抜く、妥協する)事が住宅にとってどんな悪影響をもたらすかご存知でしょう?
私も同業者として(怠ける、手を抜く、妥協する)業者の肩を持つつもりは毛頭ございませんが、そういう業者が多すぎて業界皆がそう思われている事に愁いています。

村本 喜義

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