みんなが勘違いしがちな事 ~塗り壁~
こんにちは大です。
今回は塗り壁考察!文字ばかり注意です^^;
先日、塗り壁の商品PRを見ていて気になったことがありましたので、今回はみんなが勘違いしがちな事を考えたいと思います。
僕が気になったのは、良く塗り壁材の水の吸着力を見せるために、壁材に霧吹きで水を沢山かけて、早く吸い込んでいる事をPRしている事です。
何度も吹きかけて「こんなに水分を吸いますよ!」とアピールしているのは皆さんも見た事あるのではないですか?
確かに大きな意味では間違っていないのですが、実は少しポイントがずれているのです。
なぜずれているのか。
一言でいえば、それは「水」と「湿気」は別物だからです。
水の分子の大きさは0.38nm(ナノメートル)
霧吹きでかけているのは細かくなっていても「水」、これは「液体」です。水の分子が数十個集まった集合体です。
対して「湿気」はいわゆる水蒸気、「気体」です。これは水の分子が空気中に漂っている状態です。
つまり、「水」と「湿気」では大きさが全然違うという事です。
さて、次は塗り壁がどういった形で水や湿気を吸着しているかです。
主に塗り壁に使われている珪藻土等は多孔質といって、沢山の小さな穴が空いた物質です。
この小さな穴に水が入る事で吸着している訳です。
そしてこの穴の大きさと、吸着するものの大きさが近いとより良く吸着する状態なのです。
イメージで考えると分かりやすいです。
『大きい穴』に『小さなもの』だと抜けてしまいますし、『小さな穴』に『大きなもの』だと入りません。
つまり、吸着したい対象の大きさと合った穴の大きさがベスト、という事ですね。
住宅に使用される塗り壁に求められる調湿とは、文字の通り「湿気」を調整する事です。
さて、冒頭の霧吹きの水を沢山早く吸着する壁材に話を戻します。
これは「水」、今回で言う所の『大きなもの』です。
これを沢山早く吸着するという事は、『大きなもの』に合った『大きい穴』だからこそ出来る事だと考えられます。
ではこの壁材に湿気はどうでしょう?
湿気は今回で言えば『小さなもの』です。
『大きい穴』に『小さなもの』となるので、ベストではないです。
もちろん『大きい穴』にも『小さなもの』は入るので、吸着しないという事ではありません。
逆もしかり。『小さい穴』に『大きなもの』は一見入って行かない様に思えますが、この『大きなもの』は水の分子の集合体なので、時間が経てば入っていきます。
しかし吸着力という事で考えると、少し前にも書いたように、吸着したい対象と合った穴の大きさがベストです。
(吸着力が高い = 対象を効率よく、早く吸着する力、と考えます。)
『小さい穴』が沢山空いた壁材だとどうでしょうか。
『小さい穴』に『小さなもの』を吸着させるので、より効率よく調整できるという事です。
これらの事から、実演で水をかけて瞬間的に沢山吸い込んでいく壁は、湿気を効率よく調湿する事が出来るのか疑問です。(効果の程度の話であって、しない!といった話ではありません)
つまりは調湿力の高いものは、『小さい穴』が沢山あるものであり、「水」自体は『大きなもの』であるのでそんなに早く吸い込まない。という事です。
当社のウォーロ。(ここからが言いたかった!!!)
霧吹きで何度か吹きかけたら、垂れてきます。
それでいいんです!
『小さい穴』に『大きなもの』はそんなに早く入って行かないんだから!
あくまでも対象は湿気なのです。
長々と書きましたが、あくまでも私共の考えです。100%この通り!とは言いません。
私は確信していますが。
バスマット等なら非常に優れていると思います!『大きい穴』に『大きなもの』
様は何を求めるか、ですね。
長い^^;